問題長期化も明るい材料も多い
たしかに通貨ユーロの性格を勘案すれば、ユーロ圏の財政問題の解決に時間がかかるという点に疑いはない。しかし、ユーロ相場の見通しという観点では、債務の水準よりもその方向性が重要である。ユーロ圏の財政収支(対GDP比)は2009年に6.3%の財政赤字となった後、IMFの見通しによれば2010年は6.5%と悪化するものの、2011年には5.1%の財政赤字にまで改善する見込みとなっている。
2009年と2010年については、金融危機対応に加えてギリシャの粉飾により下方修正を余儀なくされたという事情もあることから、通常の経済環境であれば、2011年にはユーロ圈の財政収支は改善に向かうことになる。また、2011年に入って中国の李克強副首相がスペイン国債の購入を継続する方針を示すなど、需給面での明るい材料も出てきており、ユーロ相場が反発に向かう可能性は高まっていると考えられる。
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今週はバーナンキ・米FRB議長の講演とFOMC議事録公表が控えている。 FOMCにおいては、米国の金融正常化に向けた議論がされているかに注目が 集まる。 先月からのFRB要人のタカ派発言を受けて、出口戦略に向けた過剰な期待感が 既に市場に先行して織り込まれている可能性があり、FOMC議事録発表とともに、 過剰な期待感が調整され、一時的にドル売りとなる可能性が考えられる。 しかし、今週木曜日に予定されているECB理事会で利上げが確実視されている 欧州や、引き続き出口戦略に向けて議論が継続される米国と比べて日本の出口戦 略が遅れているため、円が売られやすい地合いは続くと思われる。